あいうえおの透明文字盤を使って、話し手の視線から気持ちを伝えあう方法があります。
- 聞き手は文字盤を手に持ち、話し手にかざします。
- 話し手は文字盤の伝えたい文字を見ます。
- 聞き手は相手の目を見て視線が合うように文字盤を動かします。
- 視線が合ったら話し手との間にきた文字を読上げて、確認をします。
- 合っているかどうかの合図(まばたきなど)を決めて、選んだ言葉があっていたら次の文字に移ります。
私は、OHPシートにコピーして、そして、それをラミネートではさんで固くして使いました。透明のクリアシートにはさんでつかってもいいと思いますが、完全に透明のクリアシートでないと、見えにくかったです。OHPシート(私は一枚150円で文具屋さんで買いました。まとめ買いをしたときはインターネットで100枚2000円のを買いました。ラミネートも文具屋さんでしてもらいました。
あいうえお表
一般的に使われる文字盤は50音を並べただけのものや、話し手がよく使う言葉などを加えたものもあります。
はい、いいえの文字盤
宮ぷーは脳幹出血という病気になりました。脳幹出血は、出血の状態にもよりますが、体のどこも自分の意志で動かすのがむずかしくなります。宮ぷーは最初、眼球を下へどうにか動かせても上へ動かすことは難しく、左右にはほとんど動かすことができませんでした。それで、文字盤のすべてを見渡すことはとてもできなかったのです。それで、まず「はい、いいえ」を上下に並べて、いいえのときだけ、下へ動かしてくださいという方法をとりました。それが「はい、いいえ」の文字盤です。「あかさたな はまやらわ」
宮ぷーはようやく上と下へ眼球が動くようになったけど、でも、続けて5回が限度で、それ以上は続けられない時期が長く続きました。そのころ、使ったものに「あかさ
たな はまやらわ」の文字盤があります。
まずそのどちらに自分が伝えたい文字があるか、目の上と下で選ぶのです。
「あかさたな」の方にあるということになると、今度は他のところを黒く塗った枠で隠して、「あかさたな」だけを表示し、「あか」なら上、「さ」ならまっすぐ「たな」
なら下というようにみてもらい、次に、「あか」だったら、ア行かカ行なのかをまたそこ以外を枠で隠して、選ぶという方法をとりました。同じように「あいうえお」の一行だけを表示して、「あい」か「う」か「えお」が選び、「あい」のどちらかを目の上下で選び、ようやくひとつの文字が選べます。5回連続して、ようやく、一文字が選べるとい
うことで、宮ぷーはすっかり疲れてしまい、なかなかこれで思いを伝えることが難しかったけれど、左右に動かすことが難しくても上下に簡単に動かせる方にはいいかもしれません。
ブログ「いちじくりん」に
あいうえお表を使った
「宮ぷーが最初に綴った言葉」
が載っています。
下は、とても楽しいあいうえお表です。下川幸枝さんが作られたあいうえお表です。http://www.kfstudio.net/categories/kidsmoji/で自由にダウンロードさせていただくことができます。
私は学校の子供たちと指を指しながら、言葉を使ったり、気持ちを伝える練習に使いました。